『小澤征爾さんと、音楽について話をする』小澤征爾×村上春樹

村上春樹の文章は、密度が濃くて、とてもよく練られている。だから少なくとも私にとっては、一気呵成に読める文章ではない。
小澤征爾さんと、音楽について話をする』小澤征爾×村上春樹のよううな対談本を読んでいても、私は一章読んでは休み、別の本を浮気して一気に読んで頭をほぐし、また戻って次の一章は翌日読んで、……、ということになる。読み始めて、もう3日目だ。
小説はどうなのだろうか? 実は小説はまだ読んでいないので、分からない。
多分、同じように文章が緻密で、内容が濃いのだろう。エッセイなんかでそうなのだから、そうにきまっている。
世の中には、つまらない文章なのに内容が濃い、という作品がたまにある。これは読むのに困る(笑)
文章の密度が濃いのに内容が何もない、という作品もある。これは読んだ後に腹が立つ。(笑)
読みやすい文章で、それなのに文章の密度が濃くて、おまけに内容が濃いという作品は、こうして、集中して読んで、休み、考え、また集中して続きを読み、また休む、ということになる。