「人は限界を越えるとき(臨界点にある時)に笑う」んだって。

笑いを研究したベルグソンがそう言った、と、昔聞いたことがある。 

「人間はその限界を越える時、臨界点に達したときに、思わず笑う」という内容だ。

いま、記憶をたどって、ネットを調べるくらいでは、その言葉の原点が、見つからない。正確な言い方も、見つからない。

とにかく、それを聞いたときに、なるほどと感嘆した。私の理解で記憶した。

そして、確かにそうだな、これのことだな、という場面に、最近、数回遭遇した。

ある時、話している相手が、笑った。何も可笑しくない、むしろ哀しい。たぶん、その人の怒りの記憶と自己肯定感の、バランスが崩れた。だから、その人は笑った。思い出であっても、我慢の限界を越えたのだ。

また別の時。とあるプロジェクトチームが、緊張と集中の連続で、追い込みがピークに達した。すると、誰が何を言っても、皆が笑う。何かに皆が笑い出す。些細なことに吹き出す。言葉が最後までいかずに、笑い転げる。そんな感じだ。

本当に、限界、臨界点に達した時に、人は笑い出すのだな、と思った。

今日、私は、ある職員の相談を受けて、切った後に笑い出した。笑いながらmailで確認の文章を打った。可笑しいことは何もない。私のある感情が、限界を越えたのだ。(笑)