プログラムのセルフイメージを高める声とセリフ

何度も、アイススケート全日本選手権の、アイスダンス、そのビデオを見ている。

私は高橋組を応援していた。高橋大輔が好きだから。

しかし、小松原組のフリーダンスを見て、ハッとした。

その音楽に、NHK杯までは、入っていなかった声による語りが、突然、組み入れられたのだ。

夏木マリが、その声で、セリフをいう。
声といい、台詞の言葉といい、語り方といい、すごい。声による音楽。声の説得力。声の力。

その声と台詞だけで、この小松原組のフリーダンスが、崇高で、ドラマチックで、そして『優勝者のプログラム』になったのだ。

滑るものも、見るものも、統括しようとするものも、その印象は最高レベルに引き上げられた。

あるのだ。
プログラムを、作品を、プロジェクトを、最高唯一に引き上げるセルフイメージ、それが確立するときが。