村上春樹『走ることについて語るときに僕の語ること』

一泊の箱根旅行のお伴にと、村上春樹の『走ることについてかたるときに僕の語ること』を持って出た。
面白かった。
小説ではなく、作家が走ることについての文章だ。つまりエッセイだ。
箱根駅伝の時のコマーシャルで、一言一句が印象的だったので、前日に本屋で買ったばかりだ。
小田原行きの電車で単行本の半分まで読み進めた。窓の景色なんか全然、見ない。旅行で。車窓を眺めないのは始めてだ。どんなになれた箱根旅行でも、いつでも外を見て、飽きなかったのに。
船の待ち時間も読む。ちょっとした時間にも読む。で、一日で読み終わった。保養所で温泉に入って、飲んで、『清盛』を見て、それでも最後のページまでいった。
これまで村上春樹を読んだことは、一度もなかった。食わず嫌いだったことが分かる。
それに「作家になるぞ!」と思っている人間には、とても参考になる点がいっぱいある。今もちゃんと午前中に書いているが、あらためて「よ〜し。書くぞ」と思った。