『のぼうの城』主人公は野村萬斎しかいないよね

のぼうの城』和田竜・著のオリジナル脚本完全版を読んだ。
数日前に、映画「のぼうの城」見たし、そのまえに立ち読み(笑)で小説版を読んでいた。せめて脚本は買って読まなければな〜(笑)、と思っていたのだ。
何しろすべての始まりは、この脚本なのだから。
先に脚本があり、それが賞もとったのに映像化されず、仕方なく作者本人の手で小説化され、それがベストセラーになり、やっと映像化され、しかし映像内容から公開が一年程遅れたという作品だ。
ところで。
映画を見て思ったよ。そして脚本を読んでさらに確信した。やはり主人公は野村萬斎以外、誰も演じきれないだろうな、と。
イメージと違うと思う人がいるだろうが、野村萬斎以外に、存在としての空間=場さえ作り上げ、場を持たせきれる役者はいないだろう。普通の役者だと多分いちいちセリフや表情に力を込めてしか表現できない。そしてあのいい加減な、だけどなんとなく何かあるような、でもやっぱり弱っちい雰囲気の存在を、観客に納得させきれない。
舞台と映像は違うけど、でも野村萬斎って、やっぱりすごいなと感じた。
昔、彼の舞台を見るために、ある時は夫と息子を連れて、ある時は一人で、あちこちの会場に行った記憶が思い出された。あの時もやはり野村萬斎は、登場しただけで一瞬にして場を支配していた。
映画・陰陽師でも、とても美しかった。
そういえば、写真集はどこにやったのだろう。やっぱ、断捨離で捨てちゃったかな〜。それともどっかに隠れているかな〜。狂言のCDは大事にとってあったことを、数日前に発見したけど。(笑)