昨日は、広報学会のパブリック・リレーションズ理論研究部会に参加。二年目に突入だが、今年から二か月に一回、しかし午後の5時間程度を使っての集中議論型になった。
報告はゲストスピーカーの和田仁氏、剣持隆氏、猪狩誠也氏。それぞれ、大学の教授、元教授。そし広報研究のプロだ。発表内容は実に充実している。
実は、和田仁教授は、私が早稲田の大学院で広報を学んだ方だ。講義の内容がしっかりとしてきちんとしてるだけでなく、人格が素晴らしいので、まじめに広報を学ぶ学生にはひそかに人気だった。
私はこの教授の講義を受けて、ああ、ちゃんと広報を研究しようと広報学会に入会したのだ。入会申請には会員の推薦者が二名が必要だが、和田教授は何物でもない学生の申し入れを快く引き受けてくれて、推薦してくれた。
久しぶりにレクチャーを聞いたら、やはりきちんとした内容の、詰めたリサーチだと感じた。聞きごたえがあるのだ。
その後、部会では、オブサーバーとして参加した伊藤直哉氏が、途中の質疑応答で実におもしろい質問を投げ変けた。
広報・PRを、宣伝と混同している人は多い。だから広報の理論うをきちんと研究・討論しようと集まった「理論部会」だ。この日の議論の論点は、広報学のフィロソフィーつまりは広報の哲学にかかわるテーマになった。
伊藤氏が、投げた質問は「広報学とは何ぞやを考える時、先ずメタレベルに落として考えたい。そこで聞きたい、広報の『○○とは何ぞや』『○○って、何?』に入る○○は、皆さんにとってなんですか?」
私にとっては、実に愉快な爆弾質問だった。この質問がおもしろいので、剣持氏はそのあとの自分の発表をわずかな時間に切り上げて(発表予定の冊子は実に力作だった)、その時間を議論に回した。
人の意見を聞いていても、皆の議論を聞いていても、自分の○○を考えても、実に興味深い時間だった。
おもしろかった。ほんとに、おもしろかった。こんなに時間があって、こんなに時間が足りなかったなんて、おもしろい研究部会だ。