バロックな午後。睡魔な午後。

神奈川県民ホール、小ホールでの「『バロックな午後』高田泰治×チェンバロ=J.S.バッハ」を聞きにいった。
チェンバロ
美しすぎて、やわらかな音すぎて、お昼にワインを二杯飲んだ私は眠たくなった。
決して音楽がダメだったのではない。良すぎて、眠くなる時もある。まるで能の舞台だ。良過ぎると眠くなる。
眠気と戦いながら音楽を聞いていて、思い出した。
昔、高校生の頃に弦楽クラブに入っていて、そのクラブが参加した学生オーケストラの夏の音楽合宿でバイオリンを弾きながらウトウト眠った。
オケの形で弓なりに座った向かいの楽器を弾いていた後輩から、「先輩、寝てましたね! 楽器弾きながら、よく眠れますね!」と言われたのを思い出す。
沖縄だ。夏だ。暑い。眠い。
合宿だ。楽しい。夜遅い。眠い。
楽譜を見ながら朦朧とし、気が付いたら頭をぶつけ、隣の楽器に弓をひっかけ、指揮者ににらまれ、周囲をハッと見渡し、少し気をはり、またしばらくすると睡魔に襲われ、また眠りながら演奏している。(笑)
あの時のことを、夢のように思い出していた。
いやほんとに、夢で思い出していたのかもしれない。