日本型イノベーションに目からうろこ

「日本型イノベーションのすすめ」小笠原泰+重久朋子を読んだ。日本経済新聞出版社
かなり、おもしろい。この本で分析していること、主張していることは、私の今までの懸念や疑問を納得させることばかりだ。
私自身は、この本で言うところの日本型とは対極にある人間だ。
だから、いままで、日本文化の中で苦しんだことや、日本文化をよく分からなくて失敗したことを、読みながら思い出す。そして、そうだったのか! とか、なるほど確かに! と目からうろが落ちる。
そこで、この本を評価したうえで、あえて、言う。
日本にも、日本型でない人間はいっぱいいるのだ。たとえば、かつて野茂投手がそう言われたが、海洋型とか。私の育ったころの沖縄も、どちらかというと東南アジア文化で、大和文化とは程遠い。
だから、著者の言うことには納得だが、結局これからの日本は、日本型と欧米型のハイブリッド型になるだろう。ハイブリット型が、もっともふさわしい道だし、もっとも上手くいく道だと思う。
すでに、実際に、日本はハイブリッドになっている。
すでに日本の若者は欧米型になっている人は以前より増えているし、もともと大和文化から遠い場所で育った人間などは(たとえば沖縄人)、欧米型ではないがそれに近い感覚を持っている。
日本型イノベーションと欧米型イノベーションの、複合型つまりハイブリッド型イノベーションが、日本が今後、上手くいく方法だと思う。
二つの道の、その中間の道を探った方が、きっと上手くいく。だいたい、そもそも日本はハイブリッドが得意のはずだ。
読んでみてください。