『勝負哲学』岡田武史・羽生善治の対談

羽生善治・岡田武史『勝負哲学』を読了。
天下の天才将棋士と、日本の男子サッカーチームを二度世界で戦わせた岡田監督ですよ。おもしろい勝負談議になるにちがいない、と思って読んだら。
期待を裏切らない、ほんとにおもしろい、興味深い勝負談議だった。
やはり、勝負に生きる人間に、そのコツや哲学、方法、等を語らせるには、共通点と相違点を持つ別の勝負の世界に生きる人間と「対談」をさせるのが、一番いい。
同じく「勝負」をしている相手が分かってくれるので、さらに引き出される。違う世界の勝負を理解しようとして問いを発する。これが素人でも聞きたい部分になる。必死に説明しようとして例を出すと、それが読んでいいる人にとってはよくわかる説明になる。
両者が、自分の勝負世界での勝負におけるある状態を説明し、それは互いの世界ではこういう状態のことだろうか、と互いが納得推測する。それがまた読者には興味深い。
人生で勝負を仕掛けている人、勝負時にある人、常に勝負している人（笑）には、お勧めの本だ。