第一他人読者を確保

どの「小説の書き方」類の本かは忘れたが、小説を書いて応募して対象を受賞して作家になった人が、自分の受賞成功の方法について語っていたものがある。
彼は、まず書き上げた作品を、三人の友人に送付してそれぞれ直しやチェックをしてもらい、返送してもらう。サインの意見を全部採り入れて、作品を直す。直したモノをまた同じ三人の友人に送って、点検・推敲してもらう。これを三回繰り返した、というのだ。
すごい。おもしろい方法だ。
作家になった後は、編集者がいる。成功したのちは編集者がやってくれることを、この作家はスタートの作品で、友人にやってもらったことになる。第一他人読者を作ったのだ。
自分の作品の第一読者は、自分だ。でも自分だと甘くなったり、見逃したり、理解してあげたりする。第一言葉が足りなくても、自動的に補って読むし。
だから、他人の眼が必要だ。最初に読んで直すべき個所を指摘してくれる、冷静でセンスがあり、協力してくれる読者が。それを第一他人読者と名付けよう。
この方法はいい。
で、私も恥を忍んで、さっそくある友人にお願いした。今書いている最中だけど、書きあげたら第一他人読者になってください、と。 すぐに、喜んで、の返事が来た。
この行動には、二つのメリットがある。一つは、センスがあって指摘をしてくれる第一読者を確保したこと。二つ目は、自分で公言したからには必ず完成に向かわざるを得ないと、締め切りを作ったこと。
小説家を目指す!実況中継でした。(笑)