プロペラ機の飛行機で

ニューヨークからナイアガラ観光に行くには、飛行機を使う。
行きはケネディ空港から、ジェットブルーに乗った。今は流行の格安航空会社だ。悪くない。サービスがくどくないし、悪くもない。
帰りは、ついた時と同じロチェスター空港から出発するが、違う飛行機で朝とは違う空港=ラ・ガーディアンに帰る。
さてこの飛行機だ。おもしろい。定員たった36席のプロペラ機だ。
飛行場で、登乗ボードのエンドがオープンエアの階段になっていて、その先に黒い小さな、しかしごっつくてまるで軍用機の払い下げに見えなくもない飛行機を見たとき、私は「わああ!」と喜びの声を上げ、後ろをついてきた夫は緊張で黙ってしまった。
帰りは、1.5倍の時間をかけて、空の旅をした。乗員はパイロットとアテンダントの二人だけ。
プロペラの飛行機なので、低いところを飛ぶ。下の景色がよく見え、「あ、ここは高級住宅地だな」「ここはキャンプ地だ」「ずいぶん車の量が多いなあ」などと、よくわかる。
到着して、ドアがパカッと下側に開いて、ドアがそのまま階段になるつくりだ。たった4段。それで地上に着く。いいね。
「ビビったでしょ?」夫に言ったら、「ノーコメントとさせていただきます」(笑)と来た。
安心・安全が全ての生活の基本姿勢となる夫と、好奇心が遺伝子に組み込まれたかのような私とでは、今日の経験は、まったく違うものとして記憶される。