中国からの留学生

三時限を受けた後、8階の学生自習室で本を読んでいた。ふと携帯を見ると着信が。「服部さん。9階の学生ラウンジ自習室で、待っています」との留守電。
あ、約束していた! 中国の福建市から派遣された留学生の、論文の日本語を見てあげる予定だった。あわてて階段でひとつ上に駆け上った。
彼女は、日本語がとてもうまい。公共経営に来ている中韓留学生の中で、おそらく一番うまいだろう。話すのも書くのも、とてもすごい日本語である。
担当の教授が指摘している部分は、色が変わって示してあって、どの部分を直すべきか分かるようになっている。しかし私に言わせれば、その量はとても少ない。
彼女の論文の日本語を直しながら、つい考える。 自分の中国語はこんなにできるだろうか?(できない) 自分が書いた中国語なんて赤色だらけになるのではないだろうか?(なる) 
圧倒的な語学力の人を前にすると、冷静になるものである。
ほんの二日ほど前、読んだ本に感化されて(私はすぐに感化される) ついケネディスクールへの留学を妄想した(笑)。でも今日、無理だと悟った(あきらめるのも早い)。