『豊かな地域はどこが違うのか』根本祐二著・ちくま新書を読了。
何かの新聞でこの人の主張を読んで、早速本を取り寄せた。別の本を買ったつもりだったが、自分の手違いでこの本が来た。読んだら面白い。
街や都市や地域の発展や魅力を、人口の切り口で分析する。人口増減だの、コーホート図だの…。
なぜ人口か、なぜ人の動きか。その理由はー。
人や企業は動ける存在であり、地球の中で最も適した地域を選ぶ権利を持っている。自由主義・資本主義社会のなかで、企業は生き残るために的確な地域を選ぶ。人間はそれについてくる。また企業にいなくても、人間は自分のライフスタイルの変化その他で、住む地域を選び。
そしてグローバルな今日、いまや地域は隣の街でなく世界中のどこかの地域と競争し、魅力を競いあう時代だ。企業立地としての魅力も、人を集める観光地としての魅力も、産業地としての便利さも、地球規模で競う時代。それが一番和ヵるのは人の動きである。−という感じだ。
読んでいて、かつて自分がやった分析を思い出した。分野は全く違うが、切り口とやり方が似ている。そういうわけで、私にとっては分かりやすく、納得できる分析方法だ。
さて、面白いので、本命の『朽ちるインフラ』もきっと良いだろうと、改めて取り寄せたところだ。