書きあげた小説を友人に渡す

一応書き上げ小説を、私がオスカルと呼ぶ某友人に、渡した。
反抗的だが素直な私は、小説作法などに書いてある本の、その本のこれは!と思った一行だけは実行することにした。
で、「駄作でも必ず完成する」「どんな作品でもとにかく最後まで仕上げる」をまず実行した。これはどの作家本にもほぼ書いてある。
そして、某大賞受賞作家の「最初の作品は編集者がいないので、三人の友人に送って添削推敲してもらい、それをとりいれて直すを三回繰り返す」というのを、実行しようと思う。三回は無理だけど。
恥ずかしさと怖さを乗り越えて、彼女にメールでお願いをした。忙しいだろうに彼女は快く引き受けてくれた。そして昨日お茶しながら、会った。友人に書きあげた小説をチェックしてもらうというのは、なかなか覚悟の必要な行為だ。
面白くないと思われたらどうしよう。読むのに苦痛だと言われたらどうしよう。つまんなかったけど無理やし添削したと思われたらどうしよう。……、複雑な思いは尽きない。
だが実行するのが私の取り柄だ。ということにしたい。今回からは。
ひとしきりおしゃべりした後、にこっと笑って「さっ。出しなさい」と彼女。この顔が魅力的なんで、つい気のきいた返事もできずに、原稿を出してしまった。
コワいよ〜。こわいよ〜。こわいよ〜。
自分ライフの中では、今までなかった新しい局面だ。