天才・武田修三郎に合わせるのは凡人のほう(笑)

昨日、武田修三郎先生が主宰する研心塾の新年会に行った。
シンポジウムの語源にふさわしく、おいしいワインと食べ物ありの小さな会合だ。
ここで、初めて参加した方に対して、何かの話のついでに私は失礼にも再び「武田先生の講義・授業は面白くない」旨の発言をしてしまった。(笑)
実際、武田教授が早稲田で講義をしていた時、その授業の参加者は多くなかった。試しに一日目に参加した学生でも、二回目からはこないということがよくあった。または爆睡する学生がいたりした。その中で武田先生は飄々と講義を続ける。
ではなぜ、私は講義を聞き続けたのか。話を聞きに来続けたのか。研心塾に参加し続けるのか。それは、パカッと岩間が割れるような瞬間が2回に1回はあるからだ。
知の深淵さに触れたと思える瞬間。あるいは、目からうろこが落ちたと感じるような瞬間。または、何かを悟ったよう気がする瞬間。岩間が開いて強烈な光が差し込んできたような瞬間。全然別の何かが、ああそうだったのかと繋がる瞬間。まさに当時のクラスメイトが言った「スイートスポットにはまるとき」ある。
何度か考えて、ああ武田修三郎は天才タイプの人間なんだと確信した。
天才に対して、聞く人がわかるような講義をしてくださいなとか、普通の人が興味を持つように話してくださいとか、私は言えない。(笑)天才に合わせるのは凡人のほうだと思っている。
というわけで、講義が面白くないのは天才の証、だけど話の内容は深くて面白いところは天才の所以。
ところで、どなたかがとても珍しい国のワインを持ってきていた。あれは飲んでしまったのか? 私は数杯以上飲んで相当いい気分になりもう最後は、あのワインが開いたのか確認していない。残念。(笑)